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株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ知識や感性をアップデートして、新鮮なエンタテインメントを提供したい
ヴァーチャルタレントは現在、新世代のタレントとして注目を浴びています。
日本のみならず世界を楽しませるコンテンツを提供するソニーミュージックグループの中で、ソリューションビジネスを展開する、ソニー・ミュージックソリューションズ。新しいことへの取り組みを聞いてみました。
PROFILE
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
ライブ&イベントソリューションカンパニー イベント事業1部アカウントルーム都野 航平氏
ライブ&イベントソリューションカンパニー イベント事業1部アカウントルーム都野 航平氏
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ
マーケティング戦略本部 マーケティング戦略オフィス
契約プランニング会社 株式会社タイドライン川島 雅貴氏
マーケティング戦略本部 マーケティング戦略オフィス
契約プランニング会社 株式会社タイドライン川島 雅貴氏
総合エンタテイメント企業として、新しいことにも挑戦
学生
御社では新しいエンタテインメントとして、ヴァーチャルアイドルやヴァーチャルアーティストを展開されていますが、客層のターゲットを教えていただけますか。
都野
ソニーミュージックグループは現在、総合エンタテインメント企業として、音楽、映像、アニメ、ゲーム、マネジメント、ライブ、イベント、スポーツ、キャラクター、ソリューションビジネス等を多角的に展開しています。
今まで取り組んできたことを継承しながら、新しいことにも挑戦し、それらをうまく組み合わせながら時代に合うやり方を常に模索しています。だから「ここがターゲットです」と言い切るよりも、試行錯誤しながら確認して進めている感覚のほうが強いですね。 私はライブ制作がメインですから、Vtuber(ヴァーチャルYouTuber)に関してはアーティストや事務所の意見を聞きながら、どういうことができるかを提示していく役割を担っています。
今まで取り組んできたことを継承しながら、新しいことにも挑戦し、それらをうまく組み合わせながら時代に合うやり方を常に模索しています。だから「ここがターゲットです」と言い切るよりも、試行錯誤しながら確認して進めている感覚のほうが強いですね。 私はライブ制作がメインですから、Vtuber(ヴァーチャルYouTuber)に関してはアーティストや事務所の意見を聞きながら、どういうことができるかを提示していく役割を担っています。
川島
企画側の見解としては、Vtuberを楽しんでいる層は若い世代の方が非常に多く、アニメやゲームコンテンツよりもさらに若年層が多いイメージです。そういう方たちは常に新しいものに触れているので、僕らも知識や感性をどんどんアップデートしていかなければいけないな、という意識はありますね。 逆にそういう方々に対して新鮮なエンタテインメントを提供しなければいけないなと考え、『にじさんじ』メンバーと街巡りを楽しむスマートフォンアプリ『にじめぐり。~にじさんじの街めぐり~』を開発したりしています。
常々、新しいものをユーザーに提供して、若い方からも新鮮に思ってもらえるような環境作りと、活動しているアーティストからも「この人たちと組んでよかったな」と思ってもらえる企画を出せるよう、取り組んでいます。
常々、新しいものをユーザーに提供して、若い方からも新鮮に思ってもらえるような環境作りと、活動しているアーティストからも「この人たちと組んでよかったな」と思ってもらえる企画を出せるよう、取り組んでいます。
Vtuberへの挑戦
学生
お二人が、ヴァーチャルアーティストのイベントを手がけ始めたきっかけを伺えますか?
川島
エンタテインメント業界に属する我々から見ても、Vtuberという存在は先進的で、チャレンジしてみたいと思っていたんです。手がけるようになったきっかけはあるご縁からなのですが、Vtuberの業界とご一緒させていただくことは会社としても良い経験になると思いますし、そこでの経験は、私たちにとっては貴重な財産になると考えたので、挑戦することにしました。
都野
僕は2019年1月に初めてVtuberのライブ制作を担当したのですが、最初は右も左もわからずでした(笑)。存在自体はなんとなく知っていましたが、業界としては全く知らない世界だったんです。
でも「わからないからできません」と拒絶するのではなく、「面白いな」と感じて、携わるようになりました。新しいものを自分の中でどう捉えていくかということは、すごく大事だなと思いますね。
今まで触れたことのないものに対して今まで触れたことのないものに対して「わからないから」と毛嫌いする人もいるかもしれませんが、新しいものに興味を持つことは、エンタテインメントに関わる人間として必要な要素だと考えています。
でも「わからないからできません」と拒絶するのではなく、「面白いな」と感じて、携わるようになりました。新しいものを自分の中でどう捉えていくかということは、すごく大事だなと思いますね。
今まで触れたことのないものに対して今まで触れたことのないものに対して「わからないから」と毛嫌いする人もいるかもしれませんが、新しいものに興味を持つことは、エンタテインメントに関わる人間として必要な要素だと考えています。
学生
Vtuberの声は、どのような基準で決めていますか?
都野
僕らはそれを決める立場ではないので明確な基準はわかりませんが、端から見ていて思うのは、最初はちょっと違和感があっても、何度か聞いていくうちに「こういう声なんだな」と納得していくようになるんですよね。声優ともまた違った声の技術が必要なのではないかと。
川島
そうですね、別のスキルがいるのだと思います。
都野
あと、そのVtuberのキャラクターにもよりますよね。個性を生かすのであれば、声も特徴的でなければ合いませんし。
川島
ただ根本的に、演者には多スキル化が求められていると思います。Vtuberは配信が主たる活動ですが、ライブ活動もあったりする場合は、歌はうまいほうがお客さまを満足させられますよね。「歌えます」「パフォーマンスできます」「ゲームがうまいです」など、何かしらの特徴を持っている人のほうが、エンタテインメントの中でできることの幅が広がってきます。
ヴァーチャルアイドルの顔出し事情
学生
ニコニコ動画などで活躍していた歌い手さんたちが、今は顔を出してアーティストとして活動しています。ヴァーチャルアイドルの場合、最終的な演者の目標は、顔を出してアイドル活動をすることなのか、それとも顔を出さずにヴァーチャルとして最後までやり遂げるつもりなのか、どちらでしょうか。
川島
アーティスト側がどのように考えているかはわかりかねますが、少なくとも運営している側は、ヴァーチャルとして売れてほしいと思っているはずです。そこから副産物的に中の人が売れてほしいというよりは、ヴァーチャルアーティストとしてちゃんと大成してほしいと考えているのではないでしょうか。
都野
そうですね、僕も同じ考えです。中の人が「最終的には顔を出してアイドルになりたい」と考えているとしたら、ポリシー的にブレるような気がします。
学生
ニコニコ動画で活躍していた歌い手さんたちが顔を出している現状は、「顔が見られてうれしい」という喜びの意見もあれば、「いや、見たくなかった」と否定的な言葉も聞きます。現在、ヴァーチャルアイドル文化は黎明期なので、今後どっちの方向性へ振れていくのかなと思ったんです。
川島
ヴァーチャルアイドルに関しては、中の人の顔を出したらコンセプトが変わってしまうような気がするんです。
都野
顔を出さないことが、セールスポイントでもあるので。
川島
ヴァーチャルアイドルの魅力のひとつに、キャラクターのバックボーンをファンがそれぞれで考えやすいことがあります。人間の場合、その人がたどってきたバックボーンは確定しているじゃないですか。でも二次元のキャラクターなら、ユーザーはファンタジーなバックボーンを自由に考えやすい。そこに配信を結びつけたときに、ユーザーが思い描く世界が、独自で作られていくんです。ある意味それが、アニメやゲームのような創作物的な役割を果たしているのだと思います。そうすることによって愛しやすくなる、というか。
都野
良いも悪いも含めて、キャラクターの人間性をユーザーが勝手に作ってくれるんですよね。想像できることが、Vtuberにはいい方向へ働くのだと思います。
川島
将来的にも、顔を出す方向には進まないのではないかと、傍目で見ていて思います。
配信ライブでできることとは
学生
配信ライブの演出を、どういった形で作り上げているのかが気になります。生のライブとの差別化を図っているところや、気をつけていることなどを教えてもらえますか。
都野
配信だからこそできることって、意外と多いんですよね。無観客ライブの場合、客席が人で埋まっていないので、カメラワークや演出においてできることがたくさんあるんです。客席が自由に動ける場所になった分、できることはいっぱい出てきたはずなので、それを画面越しにどう伝えていくか。配信の場合はライブ制作というよりも、映像制作に近いのかもしれません。
川島
僕は、ライブ感が大事かなと思っていて。配信になったからこそ、ライブ感が演出面で必要なんじゃないかと思っています。なぜかというと、配信は生でやっているかどうかがわからないんですよね。それが、実は課題でもあって。ファンとしては、「生で観ている」という実感がほしいんです。
だから些細なことかもしれませんが、「ここでTwitterのハッシュタグから、ツイートを拾って読みましょう」とSNSを活用してみたり、演者の動きに合わせてAR(拡張現実)を組んでみたり。ARの内容も、最近僕が関わらせていただいた舞台の試みとしては、Twitterのハッシュタグから拾ってきた応援ツイートを流しました。こういうリアルタイムのリアクションを取り入れることで、ファンの方々も「今、生で観ている」と感じてくれます。ライブの生配信では、そこが重要かなと思っています。
だから些細なことかもしれませんが、「ここでTwitterのハッシュタグから、ツイートを拾って読みましょう」とSNSを活用してみたり、演者の動きに合わせてAR(拡張現実)を組んでみたり。ARの内容も、最近僕が関わらせていただいた舞台の試みとしては、Twitterのハッシュタグから拾ってきた応援ツイートを流しました。こういうリアルタイムのリアクションを取り入れることで、ファンの方々も「今、生で観ている」と感じてくれます。ライブの生配信では、そこが重要かなと思っています。
総合エンタテイメント企業として、新しいことにも挑戦
学生
御社では新しいエンタテインメントとして、ヴァーチャルアイドルやヴァーチャルアーティストを展開されていますが、客層のターゲットを教えていただけますか。
川島
フレキシブルに対応できる人は、重用されると思いますよ。「今、行ける?」「明日、会える?」と言われて、「ちょっと待ってください、確認します」じゃなくて、「わかりました、すぐ行けます」と返せる人のほうが、僕はありがたいです。そういう人が、この業界に入ってきてほしいですね。
都野
どの業界でも同じですが、相手とのコミュニケーションをきちんと取れることが大事です。あと、意思をきちんと表すことのできる人。できることは「できる」、できないなら「できない」、わからないことは「わからない」と言えることは大切かと思います。特に若い人なら、なおのこと。
先輩から頼まれたことを、できもしないのに「わかりました!」と答えてしまうと成長できないし、周囲に迷惑をかける可能性があります。特に新人の頃は、わからないことは素直に教えてもらうスタンスでいると良いと思いますね。
先輩から頼まれたことを、できもしないのに「わかりました!」と答えてしまうと成長できないし、周囲に迷惑をかける可能性があります。特に新人の頃は、わからないことは素直に教えてもらうスタンスでいると良いと思いますね。
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